学校が再開された９月１日の朝、中庭に思わぬ訪問者がありました。それは何と、野生のフクロウです。フクロウの姿に気がついた子供たちが一時ざわつきました。遠くから見るとそれほどでもない大きさですが、近くで見るとなかなかの迫力です。どうやら幼鳥ではなく成鳥のようです。きっと近くの森から迷いこんだものでしょう。あるいは敵に追われて逃げてきたのかもしれません。

フクロウはじっと目を閉じたままほとんど動きません。子供たちはフクロウのことを気にしながら、時々見に来ていました。動物園以外でこんなにも間近でフクロウを見ることもなかなかないことでしょう。また、授業の様子を見に教室に入った私に、授業中にもかかわらず「校長先生、まだフクロウいる？」と心配して聞いてくる子もいました。

まる１日が経ちましたが、９月２日の朝もフクロウはじっと目を閉じたままで雨に打たれていました。「これは完全に弱っているな」ということで、同校舎で学ぶ福浦幼稚園の先生方とも相談し、野鳥研究家の方に保護していただくことになりました。

子供たちは授業中だったため、フクロウが保護されたお別れ場面には立ち会えませんでした。そのことを気づかってくれた幼稚園の先生が、フクロウの様子を綴ったカードを作ってくださいました。小学生も幼稚園児も「元気になってね！」と誰もが思っていることでしょう。