給食の時間、教室前の廊下を歩いていると「3つの音」が聞こえてきます。①校内放送。給食時間中は静かなオルゴールの音をBGMとして流しています。②子供たちが給食を食べるときの食器のあたる音。カチャカチャ…。③窓から入ってくるわずかな屋外の音。車の走る音やときには鳥の声など。子供たちの声は聞こえてきません。
何が言いたいかというと、それだけ子供たちは静かに給食を食べているということです。先日の学校だよりにも、感染症対策の一つとして「黙食の徹底」を挙げました。給食の喫食場面はマスクをはずさざるをえません。そこで感染のリスクが高まります。距離をとって同じ向きを向き、決してしゃべらずに黙って食べること。そして、「いただきます」のあいさつを終えるまではマスクをはずさず、食べ終えたらすぐにマスクをすること。これらを子供たちはしっかりと守っています。私はとても立派だと思います。
また、早く食べ終えた子はすぐにマスクをつけることはもちろん、タブレット端末を使ったりノートに絵を描いたリ読書をしたり…静かに自席で一人でできることを考えて各々行っています。「状況に応じて、今何をすべきかを考え、判断し、実行する」。今まさに求められている学力「思考力・判断力・表現力」を具現化する一つの姿ではないでしょうか。また、学習意欲としての「自己調整力」を表した姿ともいえるでしょう。コロナ禍の生活場面の中でも、そうした力を培うことは可能なのだと子供たちの姿を見ていて私は思わされるのです。